結論からいうと、春ウコンと秋ウコンは名前が似ているだけで、植物の種類から成分の構成まで、かなり異なります。どちらが優れているということではなく、それぞれに違う個性がある、というのが正直なところです。
このページでは、屋久島でウコン栽培を続けてきた専門農家の目線から、両者の違いをできるだけ平易に解説します。
春ウコンと秋ウコン——まずは「別の植物」と覚えておこう
ウコンというと「黄色い粉」のイメージが強いかもしれませんが、ウコンはショウガ科クルクマ属の植物の総称で、世界に50種類以上の品種があります。「春ウコン」「秋ウコン」「クスリウコン(ガジュツ)」などは、それぞれ別の品種です。
春ウコンの学名は Curcuma aromatica。生薬名は「姜黄(キョウオウ)」といい、ワイルドターメリックとも呼ばれます。その名のとおり春(3〜4月頃)にピンク色の花を咲かせ、翌1月中旬ごろに収穫します。日本では沖縄や屋久島など温暖な地域でしか育たない、比較的希少な品種です。
秋ウコンは Curcuma longa、英語でいう「ターメリック」のことです。カレー粉の黄色はこの秋ウコン由来の色素(クルクミン)によるもので、インドや東南アジアを中心に世界中で広く流通しています。日本語で「ウコン」といった場合、一般的にはこちら(秋ウコン)を指すことが多いです。
含まれる成分が大きく異なる
春ウコン——精油成分とミネラルの多さが特徴
春ウコン最大の特徴は、精油成分とミネラルの豊富さです。精油成分の含有量は秋ウコンと比べて多く、当園の分析では精油含量が約2倍(春ウコン0.4ml・秋ウコン0.2ml)という結果が出ています。テルペン類(ビサボロール・アルツロン・カンファーなど)が春ウコン独特のさわやかな香りをつくっています。ミネラルの含有量も秋ウコンより多く、カリウム・マグネシウム・リン・鉄・亜鉛といった成分を豊富に含んでいます。
屋久島産春ウコン(乾燥粉末)100gあたりの成分は以下のとおりです。
| 成分 | 含有量(100gあたり) |
|---|---|
| 水分 | 4.5g |
| たんぱく質 | 21.9g |
| 脂質 | 8.3g |
| 糖質 | 54.5g |
| 食物繊維 | 3.8g |
| 灰分 | 7.0g |
| カリウム | 2,230mg |
| カルシウム | 148mg |
| マグネシウム | 448mg |
| リン | 437mg |
| 鉄 | 12.5mg |
| 亜鉛 | 11.3mg |
| クルクミン | 130mg(1,300mg/kg) |
| 精油含量 | 0.4ml |
出典:財団法人日本食品分析センター(当社依頼分析)
秋ウコン——クルクミンの含有量が際立つ
秋ウコンの特徴は、なんといってもクルクミンの多さです。クルクミンはポリフェノールの一種で、ウコン特有の黄色い色素成分。乾燥粉末100gあたりのクルクミン含有量は約3,000〜5,000mgとされており、春ウコンの約130mgと比べると格段に高い数値です。
ひとつ補足しておくと、クルクミンは水に溶けにくい性質(脂溶性)があります。そのため、油分と一緒に摂ると吸収されやすくなるといわれています。食事と一緒に摂るのがおすすめなのは、こういった理由もあります。
屋久島産秋ウコン(乾燥粉末)100gあたりの成分は以下のとおりです。
| 成分 | 含有量(100gあたり) |
|---|---|
| 水分 | 3.7g |
| たんぱく質 | 11.3g |
| 脂質 | 4.4g |
| 糖質 | 72.1g |
| 食物繊維 | 2.5g |
| 灰分 | 6.0g |
| カリウム | 2,350mg |
| カルシウム | 107mg |
| マグネシウム | 227mg |
| リン | 587mg |
| 鉄 | 6.27mg |
| 亜鉛 | 10.7mg |
| クルクミン | 200mg(2,000mg/kg) |
| 精油含量 | 0.2ml |
出典:財団法人日本食品分析センター(当社依頼分析)
春ウコン・秋ウコン 成分比較
| 比較項目 | 春ウコン | 秋ウコン(ターメリック) |
|---|---|---|
| 学名 | Curcuma aromatica | Curcuma longa |
| 生薬名 | 姜黄(キョウオウ) | 鬱金(ウコン) |
| 開花時期 | 春(3〜4月) | 夏〜秋 |
| 根茎の色 | 明るい黄色〜橙 | 濃いオレンジ〜黄 |
| 精油成分 | ◎ 豊富 | △ 少ない |
| ミネラル | ◎ 豊富 | △ 少ない |
| クルクミン | △ 少ない | ◎ 豊富 |
| 香り | さわやかで穏やか | やや強めの土っぽい香り |
| 主な産地 | 沖縄・屋久島など | インド・東南アジアなど |
どちらを選ぶか——目的で考えてみる
どちらが「いい」というわけではありません。それぞれに異なる特性があるので、目的や好みで選んでいただくのがベストです。
精油成分・ミネラルをバランスよく摂りたい方。香りがおだやかで飲みやすく、食生活に取り入れやすい。当園の主力品種で、リピーターの多い品種でもあります。
クルクミンの含有量を重視したい方。世界的にも研究が進んでいる成分です。強い香りが苦手な方は、カプセルタイプがおすすめです。
屋久島産ウコンのこだわり
屋久島ウコンの里は、世界自然遺産・屋久島に自社農園を持つウコン専門の農家です。屋久島は年間降水量が多く、亜熱帯から亜寒帯まで多様な生態系を持つ島。ウコン栽培に適した豊かな土壌と気候に恵まれています。
当園では栽培時に農薬・化学肥料を使用しないことにこだわり、自社農園と地元生産者グループが協力して丁寧に育てています。栽培から乾燥・粉末加工・袋詰めまで一貫して自社で行うことで、素材の品質をしっかり管理しています。
春ウコンは特に産地が限られており、沖縄や屋久島などの温暖な地域でなければ育ちません。屋久島という土地そのものが、春ウコン栽培の大切な条件になっています。
よくある質問
まとめ
春ウコンと秋ウコンは同じ「ウコン」という名がついていますが、植物の種類が違います。ざっくりいうと、精油成分・ミネラルなら春ウコン、クルクミンなら秋ウコン——というイメージです。どちらが優れているというものでもなく、目的や好みに合わせて選んでいただくのがいちばんです。
「何から始めればいいかわからない」という方は、まず春ウコンのお試しサイズから始めてみてください。当園のウコンはすべて屋久島産・栽培時農薬不使用。産地直送でお届けします。